スペースキーで見た目を整えざるを得ない

書店やAmazonで「スペースキーで見た目を整えるのはやめなさい」という本が少し前から見かけるようになりました。人気のビジネス書でしょうか。その表題がおっしゃるとおり、空白文字ではなく段落のインデント(字下げ)やリストを使ってきちんと文書を整えることで見栄えは言うまでもなく再利用可能性も高められるので、ぜひ意識してほしいポイントだと思います。

とはいえ、

特許出願の実務についてはそうは言っていられない事情があります…残念なことに

特許庁への電子出願(インターネットを通じた手続)に利用するインターネット出願ソフトは、HTMLファイルをインポートして書類に変換する仕組みを採用しているのですが、この変換の際、HTMLのマージンやパディングなどは無視されてしまうのです。例えばWordはHTMLファイルとしても文書を保存できるので、多くの場合はWordで書類を作成するのですが、字下げなどの段落設定はHTML上は反映されていたとしてもインターネット出願ソフトに取り込んだときに無視されてしまいます。

したがって、段落のはじめの字下げなどは、スペースキーを使ってきちんと整えておく必要あるのです。

慣れてしまえばどうということもないのですが、メモ帳(Notepad.exe)で編集しているわけでもなし、あまりかっこいい編集方法ではないですね。インターネット出願ソフトがもうちょっとCSSとかサポートしてくれて、ついでにSVGなんかもサポートしてくれると、もっと使い勝手がよくなると思います。