外国の特許を探す -体験記-

腕時計といえばどんな材質のものをご利用ですか?金属?プラスチック?革?

TENSE WATCH

私は木製のものを選びました。TENSEというメーカーのもので、通信販売で買いましたがなかなか気に入っています。(なぜ木製にしたかといえば金属アレルギー対策という体質的な部分も大きいのですが…)

検討中、日本の輸入業者のサイトをみていたらちょいちょい「特許」の文字があることに気づきました。

この裏蓋まで“木”というのは、TENSE社の特許です。

https://www.woodwatch.jp/square7305/square73050123.html

弁理士という職業柄、この特許が気になったというのが今日のお話です。具体的にどんな特許なのか、自分が身に着けるものとして知りたい欲に駆られ。

特許と「国」

ご存じない方もいらっしゃるかと思いますが、特許は国や地域ごとに出願(申請)して登録を受けるのが原則です。PCTなど、多数の国に一括して手続をする方法もありますが、根本的には国ごとです。

したがって、特許を調べようと思ったら国ごとに調べることになります。日本だけの話なら特許庁のJ-PlatPatを使えば済みますが、ほかの国も対象ならそれだけでは足りません。

PATENTSCOPEは世界知的所有権機関(WIPO)が提供するグローバルな特許検索のサービスです。PCT出願を中心に世界中の特許文献を検索することができます。ほかにもGoogle Patentsというサービスもあります。これは公的機関ではなくGoogleが提供するものですが、検索方法がシンプルで使いやすいです。ただ、検索対象の国がまだ限られているのはネックになるかもしれません。

あとは国ごとの特許機関が提供する検索サービスを使う方法もあります。今回調べたTENSE社はカナダの会社ですので、カナダの特許庁のサービスを利用してみました。それぞれの国のサービスを使えば権利の状態(存続、消滅、審査中など)まで含めてすぐわかるのが利点です。

と、いろいろな検索方法を紹介しましたが………結局みつけられませんでした。どの国で、どの名義で、どんなタイトルで出願されたものかわからなかったのが敗因ですが、もっと検索の腕を磨けば見つけられたかもしれませんね。