特許庁の公報の仕様が変わる件

特許庁がインターネット公報の仕様を変えようとしていることを、このツイートで知りました。

このブログ関連でもインターネット公報は一部でお世話になったりしていて、気になるところです。さっそくサンプルデータをダウンロードして確認してみました。

とりあえず公開商標公報を確認してみた

とりあえず、よく見ている公開商標公報のデータを確認してみました。

中身はこんな感じ。まず大きいところで、SGM(SGML)ファイルではなく、XMLファイルになっています。これは良い。従来のSGMファイルはプログラムで読もうと思うと自己完結タグとか気にしなければいけなくてちょっと面倒だったので、ちゃんとXMLになるのは嬉しいことです。

これまでは、特許や実用新案はXMLなのに、意匠は商標はSGMみたいに分かれていたのが、これでXMLに統一されるようです。ご親切にXSLも添付してくれています。ありがとう。

XMLファイルの中身

そして、本体(XMLファイル)の中身ですが、何の変哲もないXMLファイルですね。WIPOのXML仕様に加えて日本独自のDTDが導入されています。jp* という名前空間が日本独自の仕様っぽいです。

たぶんサンプルファイルだからだと思うのですが、標準文字の指定(Word)と立体商標の指定(Three dimensional)が同時に入っているのは「ん?」と思いました。

あと、細かいことですが仕様書を見ると標章を示す tmk:WordMarkSpecification(文字グループ)や tmk:MarkImageBag(イメージグループ)が最低1回出現するとされていますが、文字を含まないときなどはどうなるのでしょう。単に標準文字だったら1つ以上みたいな感じですかね。

添付ファイル

2件のサンプルが含まれていたのですが、片方は画像ファイルがついていませんでした。これまでの公報の場合、標準文字であっても画像(文字が書かれている)が添付されていましたが、標準文字の場合は添付されなくなるのでしょうか。あの味のある文字だけの画像、ちょっと気に入っているので欲しいところです。

いつから提供される?

特許庁のサイトによると、2022年1月頃から新しい公報データが提供されるようです。

そして、なんと!切り替え後は原則毎日発行になるとのこと(従来は週1)。個人的には、そんなに「毎日」にニーズを感じませんが、少しでも早くお知らせしたいといった趣旨なのでしょうか。

参考リンク